■メソッドの戻り値とは？

メソッドの戻り値とは、メソッドで処理をした結果として返す値のことです。 メソッドが戻り値を返すには、「String method()」のように戻り値として返すデータ型を指定し、メソッド内にreturn文を記述して戻り値を返してやる必要があります。 ちなみに”void”は、戻り値として何も返さないことを意味します。 戻り値を返したくない場合は、データ型を指定する部分に”void”を記述します。

戻り値が設定されていても、必ず受け取る（変数に代入する）必要はありません。 戻り値が無駄になってしまいますが、エラーになることはありません。

引数をとるメソッドを呼び出して、その戻り値を取得すると、メソッド内の処理結果よって様々な振る舞いをさせることができます。 非常に便利なメソッドの戻り値ですが、戻り値は１つしか設定できないことに注意してください。 複数の値を戻り値として返したい場合は、配列などに値を格納して、まとめて返す必要があります。

■メソッドの戻り値を利用する方法

メソッドの戻り値を設定する（値を返す）には、呼び出すメソッドに戻り値の型を指定し、メソッド内にreturn文を記述します。 まず、以下のサンプルプログラムを実行してみてください。

class sample {
	public static void main(String args[]) {
		String str = method();
		System.out.println(str);
	}
	static String method(){
		return "戻り値";
	}
}

実行結果として、「戻り値」が出力されます。 サンプルプログラムでは、「static String method」で戻り値の型をString型に指定し、「return "戻り値"」で「"戻り値"」というString型の値を、そのまま戻り値として返しています。

戻り値として返せるのは、1種類の型、1つのオブジェクトだけです。 「static String int method」と記述してもString型とint型を返して受け取ることはできません。 コンパイルエラーになりますので、注意してください。 複数の値を返す方法としては、配列に値を格納するか、セッター・ゲッターを利用する方法があります。 ここでは、戻り値として返せるのは、1種類の型、1つのオブジェクトに限定して説明しています。

■複数の引数をとり、戻り値を返すメソッド

次は、指定した引数の数の計算結果（戻り値）を表示するプログラムを実行してみます。 複数の引数をとり、戻り値を返すメソッドを記述したプログラムですが、考え方は変わりません。

class sample {
	public static void main(String args[]) {
		int aaa = 10;
		int bbb = 20;
		int ccc = method(aaa, bbb);
		System.out.println(ccc);
	}
	static int method(int x, int y){
		int kekka = x + y;
		return kekka;
	}
}

実行結果として、「30」が出力されます。 「method」に指定した引数「int aaa = 10」と「int bbb = 20」を「static int method」内で計算して、計算の結果を戻り値として返し、戻り値を「int ccc」に代入して表示しています。 ”method”は、足し算をするサブルーチンということになります。

次は、メソッドをオーバーロードして呼び出します。 ”オーバーロード”という言葉の意味についても分かりやすく説明しています。

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